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いつまでもこんな日が続きますように

「あの、岡崎君」
「ん?」
俺は首だけを藤林の方へ向ける。
藤林の顔は困った様子で言った。
「これはいつまで続くんでしょうか?」
「さぁな。俺にはわかんねぇよ」
俺は首だけすくめ藤林が見ている先を見てみる。

そこにはいつになく真剣な表情で何かを言い争っている奴らがいた。
「だから!朋也はあたしの彼女なのっ!」
「違いますっ!朋也君は私の彼女です!」
「朋也君は私の彼女なの」
「朋也は私の彼女だ」
どうしてこんなことになってしまったのか。
俺は頭をかかえるしかなかった。

そもそもことの発端は30分前にさかのぼる。
いつものように演劇部の部室でいつものメンバーがいて、遊んでいや活動しているときのことだった。
その言い争いが始まったのは杏のこの一言だった。

「ねぇ、渚って好きな人いるの?」
「ええっ!?」
杏の一言に渚が驚く。
数秒後には顔が真っ赤になる。

(まったく忙しいやつだなぁ)
などと俺は思いながらも渚に好きな奴がいるのかどうかは少し気になった。
「えっと・・・・・・」
少し言うのに詰まっていたが決心をしたのか顔をあげて、
「はい・・・います」
その言葉を待っていましたといわんばかりに杏が突っ込む。
「誰?知ってる人?」
「はい、杏さんは知っている人です」
それだけ言って渚は顔を赤くして下を向く。
よほど好きな奴なんだな。
などと勝手に妄想を膨らませておく。
「へぇ?あたしの知っている人かぁ。といったら朋也しかいないわね」
と言って俺の方を向く。

「俺なわけないだろ?なぁ渚」
と渚に問い掛ける。
しかし、渚は顔をあげず何も言わない。
嫌な予感がした。
こ、これってもしかして・・・・
杏が顔をにやかせて俺のほうを向く。
「へぇ、良かったわね?朋也」
くっ、なんか弱みを握られたそんな気分になった。
「私、朋也君のこと好きですっ!」
渚が声を張り上げて言う。
「私も朋也君のこと好きなの」
杏の斜め後ろでじっとしていたことみが静かに、しかしその言葉はこの場に合わないほどの爆弾発言だった。
「なら、私も立候補しよう」
演劇部のドアが開かれる。
そこには智代が立っていた。
「じゃあ、あたしも」
杏も手をあげて、その四人で俺争奪戦が始まった。
そして今に至るというわけだった。

言い争っている間俺は藤林に気になっていることを聞いてみる。
「お前はあの中に入らないのか?」
「入っても勝てそうにありませんし・・・」
その後の言葉を聞いて納得する。
「私、付き合っている人がいますから」
「えっ?そうなのか?」
「はい」
「誰?」
「柊勝平さんです」
その言葉を聞いて少し勝平のことを思い出していた。

たしかあいつ昔スプリンターだったんだよな。
けど病気になって、でも死ぬなら足と一緒だと言って旅に出て、そこで会ったんだよなぁ。
女のような容姿で名前を聞かなかったら俺も分かんなかったな。
でも、今は藤林の彼氏か。
ふっ、出世したもんだぜあいつも。
俺はくっくっと顔がにやける。
「どうしました?」
「いや、なんでもない。それよりおめでとうな。」
「あ、はい。ありがとうございます」
藤林はお礼を言う。

しかしまだ言い争いは続いていた。
そこへ、
「風子参上!!」
また厄介な奴が来た。
「皆さん。残念ながら岡崎さんはもう風子にメロメロです。諦めてください」
「誰がメロメロだっ!」
思わず風子の言葉に突っ込んでいた。

「何これ?」
その後部室に入ってくる春原を無視して俺はそのまま言い争いを見ていた。
「ちょっ!無視するなよ。これって何?」
春原が指を指して言う。
「見れば分かるだろう。言い争ってるんだ」
「だから何を争ってるか聞いてるの」
「俺だ」
静かに言葉を紡ぐ。
「へっ?」
どういう意味といいたげなそんな声で言う。
「岡崎ってもてるんだな」
「そのようだな」
春原がまともだった(今まではまともじゃないと思っていたが)。
「あんた何気にひどいっすねっ!」
「地の文を読むな」
「・・・・・まあいいけどさ」
やはり今日の春原はおかしかった。

ようやく言い争いが終わったのか渚、杏、ことみ、智代、風子がこちらを見てくる。
「さあ、朋也選びなさい!」
「なにをだよっ!」
「彼女よ。彼女。今までの話聞いてなかった?」
そんなことを聞くのは初めてだが?
「まあ、いいわ。早く選んでよ」
杏が腕をくんで仁王立ちしている。

「選べるわけないだろっ!」
俺はそういって部室を出ようとする。
しかし、誰かに腕を掴まれる。
「どうしてですか?」
渚がその理由を聞いてくる。
「それは・・・・・」
俺は口篭もってしまう。
でも俺は決心をして言う。
「俺は皆好きだ。でも選べない。それくらい平等にみんなのことが好きなんだからな」
ヘタレと言われても構わない。嫌われても構わない。俺ははっきり言った。
「俺は渚、杏、ことみ、智代、風子、藤林、ついでに春原も入れといてやるよ」
「ついでってなんすか!?」
「こんな日常が好きなんだよ。皆で過ごすこの毎日がさ」
俺は本音を言って照れくさくなり部室を出た。

誰も俺のことを追いかけては来なかった。
(呆れるよな。こんな奴・・・・)

その日は春原の部屋にもいかず家でぼーっとしていた。

朝、いつもより早い目覚めだった。
昨日のこともあり、学校に行きたくはない。
しかし学校には行かないと卒業が出来ないので仕方なく支度をして家を出る。

学校の校門前の坂道に入ったときだった。
渚、杏、ことみ、智代、風子がそこで俺を待っていた。
「遅いっ!あんたまた遅刻するつもりだったんでしょ」
杏の怒声が聞こえ、
「朋也君。おはようです」
「朋也君。おはようなの」
渚とことみの挨拶が聞こえ、
「まったく、お前は・・・・」
智代の呆れ声、
「遅いですっ!風子待ってました。岡崎さん、プチ最悪ですっ」
風子はそっぽを向いてしまう。

こんな日常が続いてくれたらなぁ。
なんて思っていると、
皆が俺の元へ駆け寄って隣だの、腕を組むだの好きがってしていた。
でも悪い感じではなかった。

いつまでもこんな日が続きますように・・・・







おまけ
昼休み、杏に連れてかれて部室にいくとそこには春原を除く昨日のメンバーがいた。
床にシートを敷いて、皆が弁当を広げていた。
「ほらっ、早く朋也も座って」
杏に言われるがままにあいている場所に腰を下ろす。
そこの時間が一番楽しく時間だったとだけ評しておこう。





あとがき
今回は、なんとなくファンストをお休みしてCLANNADの小説を書いてみました。
思いついたままに書いたので文脈があわないところもございますがそこは気にしないで下さい^^
さて、次回はファンストでも書こうこと思います。
ではコメヨロです。
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